さとーの高専追っかけ日記

昔は学生として,今は職員として高専に通うさとーが,高専生の頑張っている姿についてまとめていきます.

つくば理学カンファレンスをやってみた。

きっかけ

情報系が多い高専カンファレンスで、情報系を抜きにした
カンファレンスができるのではと感じたのは、014tokyo
アンカンファレンスで、kc02の部屋を担当したときである。

@さんや@さんの
良質な数学の話を聞いて、できるかなぁとおぼろげに思っていた。
準備や地震の影響もあり、準備にだいぶ時間を要してしまいましたが、
今回ようやく開催にこぎつけました。

準備

正直、いつものカンファレンスと違って初めて
取り組んでみたこと(プロシーディング集の準備など)が多くて、
結構はらはらしながらの運営となってしまいました…。

前日

つくば入りは前日、筑波大学の学園祭「雙峰祭」の中での
開催ということもあり、前日からいかにも学園祭みたいな雰囲気の中で
準備を進めていました。大学の学園祭は実は始めてで、高専の学園祭とも
雰囲気が違っていて、独特のものがありました。
勿論、前日の夜は満足に寝ることができませんでした…(泣)。

当日

当日は、参加者がどれくらいきてくれるかが不安でしたが、
みたような顔の人がたくさん居たり、初めての人も結構多かったようで、
トータル35名の方に参加していただきました。ありがとうございました。

ちなみに,発表は依頼4件、一般2件の計6件でした。
















開始時間終了時間発表番号タイトル発表者発表時間
12:3012:45オープニング
12:4513:15依頼-1数理的ヒラメキで解くパズル坂井公(筑波大学数理物質研究科・数学専攻)30分
13:1513:20オープニング
13:2013:50依頼-2不思議だらけの無限の世界 -驚きの無限集合ワールドをのぞいてみよう-るみ♪,みなみ30分
13:5013:55セッティング
13:5514:25一般-1高専生の知ってる数学・知らない数学小鳥遊優葵さん30分
14:2514:45休憩
14:4515:05一般-2はろーわーるど刹那さん20分
15:0515:10セッティング
15:1015:40依頼-3この世は何から出来ている?物質の最小単位"素粒子"の世界宮本貴也30分
15:4015:45オープニング
15:4516:15依頼-4高校化学を否定する化学 -シュレディンガーから始める量子化学への招待-さとうじゅん30分
16:3017:00クロージング


これを見てもらうとわかるように、普段の高専カンファレンスとは、
だいぶ色合いの違う発表が多くなりました。

いつものカンファよりも楽しんでもらえたのではないかなぁ…
と思っています。


自分の発表?

私の発表については…、
次回か次々回の理学カンファでリベンジですね…。


その後

懇親会をやった後、車でいわきまで帰ったのですが、
すっかり疲れてしまっていたようで、
田野PA・東海PAで寝落ちしていたようでした…。


お礼

まずは、参加していただいたみなさまに
お礼を申し上げます、ありがとうございました。


そして、実行委員長を務めていただいた@さん、
副委員長の@さん、サポートをいただいた@さん、
そのほか、関係していただいたみなさま、ありがとうございました。

高専カンファレンスin小山に行ってきた!!

さて,そろそろまとめておかないと,
終わらないカンファレンスが増えてしまいます…(笑).


ということで,
高専カンファレンス2011年秋の北関東・東北シリーズ第1弾
高専カンファレンスin小山に行ってきました.


今回の2011秋シリーズは,すべて車で移動可能な範囲での開催で,
りちゃ号ならぬさとう号でのカンファレンス参戦となりました.


小山入りは前日,ホテルは当日確保したのですが,
小山駅前のホテルをとったはずが実際は筑西だったみたいで,
会場まで1時間ほどかかるホテルでした….

前日は,宇都宮まで移動して餃子を食べに行きました.


今回は,前日までにスライドをそれなりの状態に
していたはずなのですが,ミスを見つけてしまい,
結局前日25時くらいまでスライドの直しをしていました….



カンファレンスは,栃木市にある小山高専・サテライトキャンパスで開催されました.
午前中の苅谷校長の基調講演などは
ちゃんと聴講していたのですが, 小山開催の
メインイベントだった午後からの「The談会」は,
前日の無理がたたってしまい, 参加せずに,
町中を散策しながら,体調を整えていました.


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町中散策中に食べた小豆アイス

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川の流れる風景

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石畳の道


さて,今回は久々にLTに登壇.
理学カンファの告知をかねて,
TeXについて触れてみました.

なぜ,TeXなのかというと,
このあとに開催される理学カンファで
数式を大量に使ってみたくて,
きれいな数式を作りたかったのでですが,
Beamerというパッケージを使うと,
プレゼンのスライドも作れるということなので,
練習をかねてすべてをTeXでやってみました.

Beamerについては,こちらをご参考ください.

開催に向けて尽力された,スタッフのみなさん,お疲れ様でした.

高専カンファレンスinサレジオ2へ行ってきた!!

さてと…,そろそろサレジオの感想でも書かないとなぁ…

2/12(土),全国的に荒れた天候となった中,
高専カンファレンスinサレジオ2に参加するために,
東京の町田まで向かいました.


あまりの悪天候ぶりに,朝3時半に起床して状況確認などをして,
交通機関が無事に動いていることを確認して,
アクアマリンからいつものいわき12号に乗って綾瀬,
綾瀬から,西日暮里・新宿経由で向かいました.

サレジオ高専にきたのは,去年4月の高専カンファレンスinサレジオ以来.
2度目となりますが,はやり国立高専とは違って,
デザイン的に美しい校舎にはいつも魅了されます.

今回は雪景色のサレジオ高専となりましたが,それもまたきれいです.


前回のサレジオ開催の時と同様,今回も発表の申し込みはせずに,
一参加者として純粋に楽しみにきました.

様々な発表があり,どれもすばらしかったので
1つ1つについてまとめるのが難しいので,
印象に残ったものをいくつか…



[高専で働くという選択:小笠原英俊さん]
これについては,次回の大規模東京開催の際に,
高専で働く技術職員のお仕事(完全版)(仮)」として2人で
掛け合いで15分しっかりと話をしてみたいと思います.



[特別講演:情報技術の未来とみなさんの可能性 〜クラウド世代の創造力〜]
Microsoftの伊藤 信博さんによる特別講演.
iPhoneやMacユーザーの多い高専カンファレンスの会場では,
ちょっとしゃべりにくいのではと心配したのですが,
さすがMSといった発表でした.



[続・ビジュアル系高専生:大日向大地さん]
そういえば,久しぶりに聞いたおびなたんの真面目な発表.
でも,さすがおびなたんというしっかりとした内容でした.



[基調講演:笑いとユーモアの伝統芸能 -癒しとしての狂言-:野島伸仁先生]
サレジオ高専の現役の英語の先生の野島先生による狂言に関する講演.


狂言には触れたことがないのですが,
非常に興味を引かれるわかりやすい内容でした.
時間が少し足りなかったのが非常に残念で,
もうちっとじっくり聞きたい発表でした.



[〜我が高専の奇妙な取り組み〜ぷち卒研って?:都井ひおきさん]
小山高専の1年生が取り組むぷち卒研という取り組みについて.


勤務している学校でも似たような取り組みがあるけど,
小山の方が専門性が高く,より高度な内容に
取り組んでいる印象をうけました.
また,1年生とは思えない堂々とした
発表ぶりはすばらしかったです.



[基調講演:サレジオとIUSについて:マルケス先生]
導入の部分の英語で,自分は英語の勉強が足りないなあ…と
痛感させられました….
サレジオ高専の文化的な部分に触れることができた発表でした.



[高専生よ,自主ゼミをやれ!:minami106さん]
014のアンカンファ,北東北と発表をみてきて,多くの人に聞いて
もらいたいと感じていた@さんの発表.
ようやく,100人規模のカンファレンスでの発表が実現しました.


初のLTでしたが,そんなことを感じさせることない,
堂々とした発表ぶりでした


minamiさんの発表には,発表した後に
「自分もやってみたいなぁ」と感じる不思議な魅力があるのですが,
今回参加された方も「自主ゼミ,やってみたい」とか
数学ガール,読んでみたい」と思われた方が多いようでした.



・校内見学ツアー
普段見ることができない,他の高専の内部をみてるツアー.
校舎のデザインの美しさにも感激しましたが,
校舎の細部や取り組んでいる研究内容についてまで
丁寧に解説していただいたのが,うれしかったです.

カンファレンスinサレジオは,ほんとに学生さんが楽しみながら,
運営に取り組んでいるなぁという印象が受けました.
かわむら実行委員長をはじめとするスタッフの皆さん,
本当にお疲れ様でした.

次回は,3月のhokurikurb,三重,speakersと続いていきます.
実際参加する予定なのは,5月の茨城かなぁ…,後は企画中もあるし…


メモ:前回(北東北),今回と意外と役に立った記入式名刺.

高専カンファレンスin北東北をやってみた?

1月22日に3カ所同時開催の1つとして,「高専カンファレンスin北東北」
岩手県盛岡市のいわて県民情報交流センター(アイーナ)
804A会議室でやってみました.

実行委員長兼言い出しっぺの@さんを始め,
遠方からご参加いただいた皆さん,
東北各地から集まっていただいた学生の皆さん,ありがとうございました.

謝辞

今回の運営全般にわたりまして,岩手のWebコミュニティーである
IWDD(Iwate Web Designers & Developers)
ご協力・後援頂きました.この場を借りて厚く御礼申し上げます.

今回のテーマ

今回個人的に目標にしたのは
「できることは自分でやろう」
運営することは多くても,実際に開催されたとき必要なテクニックについては,
結構他の人に依存していたところが多いので,
今回は可能な限り自分でやってみようと考えていました.


必要であれば,ネットワークやUstもやらなきゃかなぁと思っていました.


ネットワークについては,データ端末をつなげる無線LANルータを用いて,
やや貧弱ではありますが,ネットワークの構築ができたのは良かったかなぁと思っています.


Ustについては,職人@先生がご参加頂いたので,先生にお願いしました.
ありがとうございます.
ただ,アイーナの立地条件的な電波状態が悪かったのは仕方がないところ….
Ustも途中切れてしまって申し訳なりません.


最近の開催だと,スタッフの大人数化や
開催を決めてから実際に開催するまでにかかる時間が長くなっていたので,
「さくっと」「手軽に」やれればという観点で頑張ってみました.
その分一人あたりの作業量は増えてしまいましたが…


当日の内容

当日は,一般発表3件,LTが7件で参加者は16名とこぢんまりとしたカンファとなりましたが,
参加者の内10名は学生さんという,非常に新鮮なカンファとなりました.























時間タイトル発表者
13:30〜13:35前説!!佐藤 潤/@junesa_to
13:35〜13:40開催挨拶@mitaku
13:40〜13:50発表準備+自己紹介タイム
一般発表(発表15分程度+質疑応答5分程度)
13:50〜14:10トヨタ生産方式って何なんだろうね?(仮)@masushin
14:10〜14:30数学って役に立つの?@minami106
14:30〜14:50大きな雲(クラウド)の流れの中で@u1days
14:50〜15:20休憩+プチ懇親会(フリートーク)
Lightning Talks(持ち時間5分)
15:20〜15:25高専時代の思ひ出@mitaku / @kawa_xxx
15:27〜15:32高専生になってみてやぎにい(@magical_reisen)
15:34〜15:39(タイトルは当日発表します) 佐藤 潤/@junesa_to
15:41〜15:46もう一度始めるUstream入門 @kawataso
15:48〜15:53なまけもの高専生とWebサイト@mitaku
15:55〜16:00私の失敗道(仮)丹内 優紀/@scixr
16:02〜16:07告知! 高専カンファレンスinサレジオ2@kawa_xxx
16:10〜16:15次回以降予告 佐藤 潤/@junesa_to
16:15〜16:20実行委員長挨拶@mitaku
16:20〜16:50会場撤収作業みんなで


一般発表は様々なテーマがあり,
@さんによる最近耳にする「クラウド」に関する「大きな雲(クラウド)の流れの中で」
@さんの「トヨタ生産方式ってなんだろうね?」といった
関東自動車工業が立地している岩手県的にはドンピシャの発表もあったりしました.


@さんの「数学って役に立つ?」に関しては,よく作り込まれた発表でした.
この発表を見て,参加者のみなさんが一様に「数学って面白そう」「数学を勉強してみたい」と
tweetしていたのが,凄く印象的でした.


こういう姿が,高専カンファレンスとして目指すべき姿の一つなのかなぁとも感じました.
今勉強している知識が社会でこのように活用されているというのを明示してあげて,
だからこの知識ってちゃんと学ぶ必要があるんだよって教えてあげられれば,
それに対しての重要性を感じてくれて,学生さんの学ぶ意欲をかき立ててあげる.


こんな発表を学生さんに聞かせてあげられるのであれば,
ホントに聞かせてあげたいと感じる発表でした.
#多分,学生の自分がこの発表を聞いていたら数学をきちんとやっていたと思う….


LTは,EM高専カンファレンス(フリーペーパー)にかいた実験が,
実際にLTでできるかを実証実験してみました…
(うそです…,準備ができなかっただけです.
宮沢賢治とかILCといった岩手に関わる話をしたかったのですが….)

中の人によるLTがやや多かったのですが,高専1年生のやぎにいさん,
高専5年生のさいささんの発表がありました.

やぎにいさんは,高専1年生ので登壇でフレッシュな発表でした.
さいささんは,私の後輩(一関高専・物質化学工学科)で,
ETロボコンなどいろいろ取り組んでいて,自分の学生の頃,
こんなに頑張っていたかなぁと反省させられるくらい頑張っている学生さんでした.
(ちなみに,卒研だけは頑張っていたと思います.)


懇親会も,少ない人数でしたが非常に盛り上がりました.


懇親会のあとは,さいささんとコーヒーを飲みながら
同じ電車で一関に帰るまでいろいろと話をする時間がありました.
こちらにとっても非常に有益な時間となりました.

いつかは…

情報系以外でも優れた発表をしてくれる人が多くなったから,
そろそろ多くなりがちのテーマ(情報・キャリア・高専系)をのぞいた
高専カンファレンスがあってもいいのかなぁ…と思い始めたり….

さて,次回の高専カンファレンスは…

2/12のサレジオ2は,今年もチャペルを見に行く予定です.
その後3月には,Horuriku.rb×高専カンファレンス,三重などの
開催も予定されているようです.

高専カンファレンスin沼津に行ってきた!!

12月18日に沼津高専で開催された,
高専カンファレンスin沼津」に参加してきました.

今回の移動手段

今回もいつも通りの高速バス

いわき湯本IC(4:24)ー(いわき2号)→綾瀬駅ー(JR)→東京駅
ー(東名ハイウェイバス急行305号)→東名沼津(10:11)


時間的に間に合わなかったで,いわき駅発の始発に
乗ったはずなのですが,土曜日だったのでやや混雑気味でした.
やはり,アクアマリンパーク発の方が使いやすいですね….


東名ハイウェイバスは実は今回が初乗車でした.
(夜行バスで東名経由するバスにはよく乗っていたけど,昼行バスは初めて)
東名道は,ちゃんとバス停が整備されていることもあり
使いやすかったです.


その後,タクシーにて沼津駅に移動し,三島駅まで電車移動,
三島駅からタクシーで沼津高専に向かいました.


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三島駅前からの東レの工場のプラントと富士山


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沼津高専


高専カンファレンスin沼津

どうやらこの日は「中学生のための化学実験教室」が公開講座として
開かれていた様なので,そちらに向かおうとしたのですが,
さすがにそれはまずいかなと言うことで,会場である図書館へと向かいました.


IMG_3585
会場の沼津高専図書館


当日の#kosenconfのログは,いつも仕事ぶりに定評がある
イトウカイトさんの頁をご覧ください.
あとは,当日の動画も一応残っているようなので,
どうしてもみたいという方はご覧ください.

今回の発表内容

前半の発表は,ほとんど自分のスライド作成のため,
みられなかったのはちょっと残念….
次回からはちゃんと会場入りする前までに
スライドを完成させておきたいと思います….
今回は技術系の発表が熱かったなぁという印象があります.


後は,沼津高専関係者のニコ動ユーザーの多さに驚きました….

さて,自分の発表は…

今回は,今年のノーベル化学賞受賞テーマである
クロスカップリング反応」について,
非常にまじめに話をすることにしました.


高専カンファレンスで,真面目にフルで化学の話をすることは
実はなかった(今までは途中に実験などを挟んでいた)ので,
結構真剣に文献等をみながら,2ヶ月程度かけてスライドを作っていました.


今思うと説明が完全でなかったところや,
適当に飛ばしていたところがあるので,
もうちょっとスライド内容と
説明の中身を詰めておきたかったと,反省しきりです.


ちなみに,今回のスライドは
様々な思惑が渦巻くスライド(笑)となっているので,
スライドのUpは行いません.どうしてもほしいという方が
いらっしゃるのであれば,@かDMを飛ばしていただくか,
メールで連絡をください.お願いします.


でも,今回の会場に物質科の方がいてくれたのと,
あのスライドがわかりやすかったと
言ってくれた方がいたのがうれしかったです.

なお,クロスカップリングについて詳しく知りたい場合は
以下のリンクが参考になると思います.




今回の沼津開催は,学生主体で運営されていましたが,
卒業生と在校生がうまくタックを組んで,非常にすばらしい運営だったと思います.


次回以降は,神戸(1/8),1/22の3カ所同時開催(四国,北東北,鉱泉),
クオリティの高さに定評があるサレジオ2(2/12)と続いていきます.
北東北は運営に回る予定なので,興味のある方はご参加くださればと思います.

高専の学科にまつわるお話

kosenconf Adevent Calendar 2010参加エントリーです

昨日は@さんの「高専の先生にまつわるお話」でした.
昨日は先生にまつわるお話だったので,今日は職員にまつわる話でもいいかなぁと思ったのですが,
「赤とんぼ」や「EM-高専カンファレンス」でそこら辺の話は書いてしまっているし,
カンファレンスでもお話ししたことがありますから,今回は自重しましょう.


…で,今日は何について書こうか考えながら,悩んでいたのですが,
今日は,「高専の学科」についてかいてみましょう.


私は,一関高専の「物質化学工学科」を卒業して,
今は福島高専に勤務しています.
福島高専にあるのは,「物質工学科」です.


この2つの学科の違いってわかりますか?
多分,その学科に関係のある人じゃないとわからないと思います.
この2つの学科は両方とも化学系の学科ですが,
「物質化学工学科」は,化学工学的な要素を多く含み,
「物質工学科」は,材料や素材に重点が置かれた学科になります.

なので,「物質化学工学科」の実験は,工場で本物の蒸留塔の操作をするなど,
化学工学的な部分が多くあり,物質化学工学科の実習工場があったりします
(なので,入学時には白衣と作業着をセットで購入しました).


一方「物質工学科」では,高分子材料の合成など材料を作り出すことに
力点が置かれた実験が多く,蒸留塔の操作など行うことはありません(なので,白衣だけ購入する).


元々は,
「化学工学科(Department of Chemical Engineering)」
「工業化学科(Department of Industrcal Chemistry)」とよばれていたのですが,
平成の初めあたりから,生物化学的な要素を含む必要が出てきたため,
改称が行われ,「物質化学工学科」「物質工学科」と変化していきました.


さて,「物質工学」というと,単純に英語では「Material Engineering」
となってしまい,化学系の学科というイメージは薄れてしまうような感じがします.
高専において,「物質工学科」を初めとする化学系学科が
どのような英語表記をされているかを見てみましょう.


学科(日本語) 学科(英語表記) 高専
応用化学科 Department of Applied Chemistry 神戸市立高専
物質工学科 Department of Applied Chemistry 秋田
物質工学科 Department of Chemical and Biological Engineering 八戸,鶴岡,福井,宇部,佐世保
物質工学科 Department of Chemical Science and Engineering 東京,有明,都城
物質工学科 Department of Chemistry and Biochemistry 福島,沼津
物質工学科 Department of Material and Environmental Engineering 函館
物質工学科 Department of Science and Engineering for Materials 苫小牧
物質工学科 Department of Chemistry and Material Engineering 茨城
物質工学科 Department of Material Chemistry and Bioengineering 小山
物質工学科 Department of Chemistry and Materials Science 群馬
物質工学科 Department of Materials Engineering 長岡
物質化学工学科 Department of Chemical Engineering 一関・奈良
物質化学工学科 Department of Materials Chemistry 旭川
物質化学工学科 Department of Materials Science and Chemical Engineering 北九州
物質化学工学科 Department of Applied Chemistry and Chemical Engineering 富山(本郷)
生物応用化学科 Department of Chemistry and Biochemistry 鈴鹿
生物応用化学科 Department of Applied Chemistry and Biotechnology 新居浜
生物応用化学科 Department of Biochemistry and Applied Chemistry 久留米
生物化学システム工学科 Department of Biological and Chemical Systems Engineering 熊本(八代)
生物資源工学科 Department of Bioresources Engineering 沖縄

のように,同じ学科名のはずなのにそれぞれの高専によって様々な表現がされていることがわかります.


ちなみに,似たような学科で「材料工学科」というのも存在しています.
こちらはどちらかというと「金属材料」を元にする学科なので機械系の学科ということができます.

学科(日本語) 学科(英語表記) 高専
材料工学科 Department of Materials Science and Engineering 鈴鹿,久留米
環境材料工学科 Department of Environmental Materials Engineering 新居浜
マテリアル環境工学 Department of Materials and Environmental Engineering 仙台(名取)


こちらの方が本来の「Material Engineering」にちかいイメージになっています.

どのように表現しているかで,各高専・各学科がどの部分に力を入れたいのかがわかると思います.
私も調べてみて,これほどに差異があるものなのかとびっくりしてしまいました….


ということで,私の担当分はこれまで.
これから,明日の沼津の酷いスライドを作る作業が残っています…

明日は,沖縄の@さん,期待して待ちましょう.

高専カンファレンス2010秋in東京に行ってきた

10月2日に産技高専・荒川キャンパスで開催された,「高専カンファレンス2010秋in東京」に参加してきました.
今回は,アンカンファレンスの進行担当と,撤収担当というスタッフとしての参加でした.


アンカンファレンス

#kc2のルームマスター(学級委員長)を情報系数学屋のるみさん(副委員長)とともに担当していました.化学のさとうさんと数学のるみさんという組み合わせの部屋でしたので,多彩な分野の発表が繰り広げられました.
#kc2の発表内容は以下の通り.












時間タイトル発表者
13:25〜13:40超アナログ手法で学ぶおーがにっくけみすとりー+あるふぁ佐藤 潤/@junesa_to
13:40〜13:55三平方の定義で見る数学の魅力rumi_stardust
13:55〜14:10パソコン甲子園+時間が余ったらしゅみの話おかやん/@okayan08
14:10〜14:25iPadプログラミングについて@novi_
14:25〜14:40HCIの話(てきとーです)@taishou
14:40〜14:55クラウド?なにそれおいしいの?※情報系学生にオススメ@ito_yusaku
14:55〜15:10僕が感動した数学の話-I like mathematics-@minami106
15:10〜15:25iPhoneアプリ開発から始まる技術ラボの確立を目指して …世界に通じる技術者を育てたい!!@yassu425
15:25〜15:40組み込みシステムと高専OB-教官ネットワーク中村 正規


発表中のTwiiterのタイムラインは,いつもすばらしいまとめの仕事に定評のある,イトウカイトさんの頁をご参照ください.

高専カンファレンスin東京・アンカンファレンスの部-kc2
 http://narita.kakoku.net/log/un2.html#201


この部屋は,数学系の発表が2つあり,どちらも非常に面白かったです.
副委員長のるみ♪さんによる,「三平方の定義で見る数学の魅力」とminami106さんによる「僕が感動した数学の話-I like mathematics-」です.


るみ♪さんの発表は,中学で習う「三平方の定義(ピタゴラスの定義)」の証明についてのお話でした.
自己紹介部分だけスライドを使って,後は,黒板での説明となりました.まさにみんなで数学の授業を受けている感じでした.


minami106さんの発表は,彼自身が数学に目覚めるきっかけとなった定義についてお話でした.
発表のスライドがかなり作り込まれており,彼自身の話術と相まって非常にすばらしい発表でした.アンカンファレンスということで,部屋に20〜30人程度しかいなかったのですが,それだけの人数で共有するのはもったいない発表でした.
(幸い,neo6120君が,iPhoneで配信していたようです.彼には感謝したいです)

おそらく,今回の014tokyoにおいては最も優れたプレゼンの1つだったと思います.


その他にも,本編もすばらしく,時間が余ったら…の部分がさらにすばらしかった鉄道ネタに定評のあるおかやんさんの発表やHCI(human computer interaction)に関する@taishouさんの発表など様々な分野の発表がありました.

つたない司会進行で発表者の方に申し訳なかったかなと少し反省しています….



さて,
この部屋の最初に自己紹介もかねて,自分の発表を入れてしまいました.
今回は,アンカンファレンスで人数も少ないだろうから,みんなでできることをしようということで,

「Iと有機だけが友達さ」

をキーワードに,I(ヨウ素)の話をちょっと(これが+あるふぁの部分)と,CH4(メタン)の分子模型を折り紙で作ってみようというのにチャレンジをしてみました.

本当であれば,webカメラで手元を写す感じでやりたかったのですが,
準備不足でうまくいかず,やや時間オーバー気味になってしまったのが申し訳なかったですorz….

資料は後でアップ致しますので,お暇な方はチャレンジしていただければと思います.


アンカンファレンス終了後

あとは,撤収担当ということで,いろんなところを動き回っていたら,
LTは後半少ししかみられずじまい….

あとで,ustされていたものを確認しましたが,
超時空的な@june29さんや,盤石なロボコンネタの@hmskさんといった安定感のある方々をはじめ,いえろんくんなど,学生さんや初めての人も沢山発表していたのは良かったです.

ちなみに,Kosensei-Rank13位だったらしい….
そんなに活躍している印象はないんですけどね…(笑).


懇親会も多くの方に参加していただいたので,撤収に時間がかかってしまいましたが,無事に終了することができました.



参加していただいた方,発表していただいた方,
その他関係者の方,ありがとうございました.



今後の開催予定は,京都(11月13日),沼津(12月),サレジオ2(来年2月),
どこかには行きたいですね….

後は,近県での開催フラグが立ち始めているから,お手伝いをしていきたいですね…




反省点
 名札の大きさを活用できなかった
  → ラベルシールでもつくって,名札の裏にでも貼ってもらえば良かったかな…
    (プロコンでよくやっているシールの交換)

 懇親会でうまく他の人と交流できなかったかなぁ…
  → 自分から積極的に行かないとね…

 あっ,写真とるの忘れてた…orz